講義概要
「全てこの世はひとつの舞台、男も女も遍(あまね)く役者にほかならない」(シェイクスピア)
この世の営みはひとつの大きな芝居であるとルネサンス期のヨーロッパの人たちは考えていました。他方で、古代ギリシャの時代から、演劇は社会のあり方やそこに生きる人間たちの姿を映す鏡でもありました。つまり、芝居の中に、世界が詰まっているのです。そんな演劇の世界の面白さと無限の広がりをどうしても学生諸君に伝えたい。この講義は、数人の外国語学部教員の、そんな熱い想いから生まれました。講義では、古代ギリシャから現代日本まで、世界中の様々な地域の、様々な時代の演劇について学びます。さらに、2回のワークショップではちょっぴり劇団員の気分を味わいます。そして教室外では劇場で実際の舞台も観て来てもらいます。(その体験を「観劇レポート」として提出)著名な演劇関係者に来てもらう特別講演の機会も設ける予定です。このように出来る限り多角的に演劇の魅力を受講生に知ってもらえるようプログラムに工夫を凝らしました。
これまで演劇に全く触れたことのない人から、劇団に所属しているような演劇オタクまで、演劇に興味を持つ全ての学生が楽しめる素敵な「入門」としたい。そのためにも、好奇心旺盛でやる気のある、知的レベルの高い皆さんの受講を望みます。
参考書
著者名/Authors:平田オリザ
書名/Title:『演技と演出』(講談社現代新書1723)
出版社・出版年/Publisher.Year:講談社(2004年)
著者名/Authors:栗山民也
書名/Title:『演出家の仕事』(岩波新書1105)
出版社・出版年/Publisher.Year:岩波書店(2007年)
著者名/Authors:扇田昭彦
書名/Title:『舞台は語る:現代演劇とミュージカルの見方』 (集英社新書0155F)
出版社・出版年/Publisher.Year:集英社(2002年)