テーマ・講演者
主催:上智大学グローバル教育センター、ブリティッシュ・カウンシル
世界の主要大学にとって、国際化は戦略的な重要課題です。大学は国際的人材の登用や質の高い研究活動を求められています。また、「教授言語としての英語(EMI)」を使用した授業の増加とその質の向上において主導的役割を担うことが、高等教育機関のグローバル化の指標となっています。本シンポジウムでは、アジアやヨーロッパでEMIを実践している教授を招待し、自身の経験を踏まえた考察や、非英語圏でEMIを導入するにあたって生じる課題について紹介します。
【世界ですすむ教授言語としての英語】
ジュリー・ディアデン(オックスフォード大学)
ディアデン教授は、EMIが世界各国でいかに導入されてきたか、また教育・学習課程にEMIを導入した意義、さらに、ATE(教員がEMIを使って授業をするための訓練コース)を開発したご自身の経験について語って下さいます。
【EMIの現状とその課題:韓国の事例をもとに】
クォン・オリャン(ソウル大学校)
クォン教授は、長年の教育・研究経験にもとづき、教鞭をとっていたソウル大学をはじめ、韓国におけるEMI使用についての個人的な見解や具体的なEMI実践法について、さらにアジア全体の高等教育でのEMIの今後の見通しについて語って下さいます。
【高等教育での二言語使用を目指して:ヨーロッパの例を教訓として】
ロバート・ウィルキンソン(マーストリヒト大学)
ウィルキンソン教授は、ヨーロッパの非英語圏でのEMIの使用状況、特に、オランダで英語による単位取得コースを設置するにあたり、EMIを導入し、自らもその開発に携わった経験について、さらに、EMIがマーストリヒト大学の国際化に与えた影響について語って下さいます。
【EMIは日本でグローバル人材を育成する手段となり得るか】
吉田研作(上智大学)
近年、日本政府はEMI導入の奨励・推進を主導していますが、吉田教授は、こうした傾向が大学における英語による授業にどのような効果をもたらしているか、また、それが日本における長期的グローバル人材育成に寄与し得るかについてお話し下さいます。