教員/講師名 | ノーム・チョムスキー |
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開催年度 | 2013年度 |
開催日 | 2014/3/5-6 |
「心の科学のガリレオ」、「現代言語学の父」などと呼ばれるチョムスキー教授は、20代の若さで言語学における革命的理論(生成文法理論)を提出し、この分野の根本的性格を、言語能力という人間固有の認知能力の科学的研究を通して「人間の本質」を探究する分野へと大転換させました。この考えは、1950年代の認知科学誕生において中心的役割を果たし、以来、数10年間にわたって—最近の脳科学や進化生物学との相互作用も含めて—チョムスキー教授の研究活動は言語の科学的研究の最先端を牽引し続けてきています。
同時に、チョムスキー教授は幼少の頃から人間の自由、人間の尊厳に対して深い敬意を払い、このような人間の基本的特性が最大限に尊重される社会体制を夢見ていたそうです。社会に対するこのような考えは、言語研究を通して得た「人間の本質」に関する科学的認識によってさらに補強され、チョムスキー教授の社会的活動を背後で支えるものになっています。1960年代に米国のベトナム反戦運動における中心的知識人として活動して以来、教授が「人間の尊厳」を守る闘いに一貫して取り組んでいることは、いまや日本においても広く知られています。
ノーム・チョムスキーが持つこれら2つの知的側面は、整合性をもつ知識人の精神世界において不可分離の関係にあるものですが、欧米の学界とは異なり日本ではそれらを別々の側面として、相互の関係などは捨象して取り扱う傾向が強くありました。今回開催される、言語・科学思想と政治・社会思想をセットとして取り扱う連続講演は、日本においては最初の(そしておそらく最後の)ものになります。
主催:
共催:
後援:
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