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フランス文学研究IVb

学部/学科 文学部 フランス文学科
教員/講師名 澤田 肇
開催年度 2010年度
開催日 秋学期

講義概要
授業のメインテーマはパリです。一つの文学作品を理解するには、多くの方法を駆使してそれ自体を、そして同じ作者のあるいは他の作家の作品と読み比べて、初めて十分に可能となります。都市の詩学という観点から作品を研究することが、その作品の全体の構造についても細部の意味についても、いろいろ興味深い解釈をもたらしてくれることがあります。都市の詩学を構成する要素である都市風景の描写に関しては、絵画においては近代パリの描出が19世紀後半のマネから始まるとしたら、文学においては19世紀前半のバルザックから始まると言えます。
フランス文学を代表するパリの風景画家としては、バルザック、ゾラ、プルーストの三大作家となりますが、ユゴー、ボードレール、フロベールも貴重な作品を残しています。作者の発言や作品内の住民の相貌と街区の改造をおいながら、パリの風景がいかに変貌し、この首都が神話化されていくのかを探求します。

使用テキスト
著者名/Authors:ロジェ・カイヨワ
書名/Title:神話と人間
出版社・出版年/Publisher.Year:せりか書房、1994

著者名/Authors:ヴァルター・ベンヤミン
書名/Title:ボードレール
出版社・出版年/Publisher.Year:岩波文庫、1994

著者名/Authors:バートン・パイク
書名/Title:近代文学と都市
出版社・出版年/Publisher.Year:研究社出版、1987


講義内容 講義映像 講義資料 配布資料
1 導入 -ヴェルサイユからパリへ
2 パリの音楽界(1)
—バルザックの作品を中心に—
3 パリの音楽界(2)
—デュマ・フィスとプルースト—
4 パリの美術界(1)—バルザック—
5 パリの美術界(2)—ゾラ—
6 『幻滅』と『ベラミ』 
—ジャーナリズムの世界—
7 『ノートル=ダム・ド・パリ』 
—ユゴーとパリ(1)—
8 ユゴー『レ・ミゼラブル』 
—ユゴーとパリ(2)—
9 バルザック『金色の眼の娘』
10 フロベール『感情教育』
11 プルースト『スワンの恋』におけるパリ
12 レーモン・クノー『地下鉄のザジ』